2013年12月06日

よしひろさんの問いにAgdaで答えよう

これはTheorem Prover Advent Calendarとはまったく関係のない記事である。
いや、来週くらいに書くけど。

昨日(世界のどこかの時間では)の担当だったよしひろさんが書いた記事
依存関係のある値のうちの一部をrewriteしようとしたときの問題
に最後にこんな一言があった。
> また、依存型に定評のあるAgdaではどうなるかなども興味深い。

なるほど、この問いには答えねば。
そう思いAgdaを起動してまねた記述を作る。
ファイル名はYIquestion.agdaとする。

module YIquestion where

open import Data.Nat
open import Relation.Binary.Core

postulate
f : (n : ℕ) → n > 0 → ℕ
h : (n : ℕ) (H : 2 * n > 0) → f (2 * n) H ≡ n

postulate
x : ℕ
H : x > 0

goal : (x ≡ 2 * 1) → f x H ≡ 1
goal eq = ?

同じ流れならここでeqを展開(rewrite相当)、Coqではエラーの出る展開である。
だが、エラーメッセージがなんか違うぞ・・・

Cannot decide whether there should be a case for the constructor
refl, since the unification gets stuck on unifying the inferred
indices [x] with the expected indices [2 * 1]
when checking that the expression ? has type f x H ≡ 1

(●△●)??
Hが問題とかそれ以前の問題のようだ。
え、なに?xと2*1をunifyしようとして詰まった・・・??
何を言ってるのだろう。

というヒントを元に作った正解はこちら。

goal' : (x : ℕ) → (x ≡ 2 * 1) → (H : x > 0) → f x H ≡ 1
goal' .2 refl H = h 1 H

goal : (x ≡ 2 * 1) → f x H ≡ 1
goal eq = goal' x eq H

最初のgoal'の記述は

goal' x eq H = ?

からeqを展開して作成した。
これを見ると何となく見えてくるのは、
どうもAgdaは引数が実際になんだったかしかreflで書き換えないらしい
ということである。
つまり、Coqの場合同様にHが依存していることももちろん問題だったのだが、それ以前に
xが適当に置かれた変数であるせいで、展開できない
ということの方がよっぽど問題だったという。

やっぱりAgdaのエラーメッセージはわかりにくい・・・

ちなみにCoqでは上のやり方に相当するパターンマッチではなくeq_indなどで書き換えているので注意。
posted by chiguri at 21:39| Comment(0) | Agda

2013年11月05日

Windows用Agdaのインストーラで詰まったこと

講義で一斉にインストールを試したのだが、一応注意とメモとして。
10人ちょっとだが、ネットワークが死ぬのが怖いので、極力インストーラがネットワークを見に行かないようにインストーラを改変(注:この決断が正しかったことを後に知る)。
起こったエラーは次の二つ。

1)インストール時、関連するパスに日本語があるとエラーを起こす。
2)F-SecureのDeepGuardがcabalでインストールしたcpphsやなんだったか忘れたがHaskell用のmakeっぽいプログラムをトロイの木馬として認識する。

1は一応Known issueだったらしいことを後に知った。
なお、インストールパスのみならず、tempフォルダが配置されるユーザ名が日本語でもアウト。
(cabalでのAgdaインストール時に文句を言う)
もちろん後でユーザ名を変えてもユーザディレクトリ(C:\Users\ほげ の「ほげ」の部分)が日本語である限りアウトなのを付記しておく。
こんなの講義中にやられたら死ぬわ。
(ちなみに講義では新しくアカウントを作らせた)

2は困った。
幸い、cpphsの方は尋ねるだけなので、その時点で許可を出しつつF-Secureの設定から一時的にDeepGuardを停止することで回避。
Agda自体にはこれらの実行ファイルは必要ないので、後に引っかかっても特に問題なし。

こんなの一度も出たことないんだけどなあ・・・
もう21世紀も13年目なのに、また日本語ユーザ名に苦しむとか勘弁してほしい。
というかこの学科そんなアカウント作らせるの勘弁して。
いやまじめに。


ちなみにネットワークについて。
割り当ての教室に学内ネットワークが届かないという抱腹絶倒な環境だった。
cabalだけじゃなかったらどんなネットワーク環境作っても死にましたって。
(基本的にネットワークを見に行かないのだが、cabal updateだけは避けられなかったため、インストール時にネットワーク必須)
posted by chiguri at 18:39| Comment(0) | Agda